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苔の研究レポート

006 ケト土の代わり

 苔玉づくりにケト土を使う利点は、植物の根鉢を玉状にまとめ易いことです。その代りに、乾燥すると固くなり、水分を吸収しにくくなる欠点もあります。
 苔神はケト土の代わりに布を使います。ケト土を使うよりはるかにやさしく、植物の根鉢を玉状にまとめることができます。乾燥しても固くなったり、水分を吸収しにくくなったりしません。そして何よりも、手が黒く汚れることがありません。

 11月2日、天気の良い日でした。新潟市秋葉区の丘陵地帯を歩いていて、スミレの花がつぼみを付けているのを見つけ、苔玉を作りました。
 
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 落ち葉の中から顔を出すスミレ。落ち葉を除けて根周りを確かめます。
 
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 根を傷めないように掘り出し、布で包み、糸で軽く固定します。
 
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 近くに生えているハイゴケを採取して根鉢を包み、糸で固定します。小さな皿に乗せて窓辺に置いて育てました。一週間後、薄紫の花が咲きました。
 使用したのはハンカチ程度の布と糸です。布がなければ笹の葉を代用して作ることもできますが、水分の吸収力では布が一番です。
  By 苔神