今回は8月5日から岡山理科大学で開かれた日本蘚苔類学会第42回岡山大会の話を紹介します。
苔神は、5日、オプションツアーとして、岡山理科大の自然植物園のコケの栽培を見学しました。
西村先生からは、あらかじめ「期待しないで下さい」とのメッセージを頂いていましたが、エゾスナゴケの栽培やミズゴケの栽培など、参考になることがありました。
まず、遮光ネットハウス内での栽培です。最初はビニールハウスだったそうですが、ハウス内の湿度、温度が高すぎて、うまく育ってくれなかったとのことです。また、うまく育っても、外へ持ち出した途端に駄目になるという問題がクリアーできなかったようです。
エゾスナゴケの栽培は育苗箱を使用し、培土はピートモス、山砂、その混合と3種類でしたが、ピートモスは過湿でうまく育たない、山砂もしくは半分半分の混合が良いとのことです。もちろん、エゾスナゴケを乾燥して細かくし、播種する播きゴケ法での栽培です。
概ね、3~5年ほど育てると、十分なコロニーを形成するそうです。
ミズゴケは6種類ほど栽培しているとのことでしたが、あいにく、苔神はミズゴケには余り関心がなく、説明してくれた川合さん(右写真の中央)の話を聞いていませんでした。すみません。
それ以外には、スギゴケやホソバオキナゴケ、ナミガタタチゴケ、ハイゴケなどがありましたが、ほんの少し、という程度でした。
ツアーに参加した24名ほどの人たちは、川合さんの説明に聞き入り(左写真の右端が川合さん)、ほとんど質問は出ませんでした。もっと様々な質問が寄せられるのかなと、思っていましたので、少し、拍子抜けしました。苔神はもっぱら、島根から参加した二村会員(右写真の左端)と圃場内を歩き回って、栽培状態などの話に夢中でした。
いろんな方と会って話をして、とても楽しかったです。
by 苔神