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苔の研究レポート

021 スギゴケと菌類(カビ)

 コケを育てている人から、菌類(カビ)が生えて、コケが駄目になったと、相談が寄せられます。添付された写真を見ると、枯れたコケの中に確かに菌類らしいものが見られます。
 自然界のコケを観察していると、よく菌類を見ます。しかし、菌類が生えているからといって、コケが枯れるということはないようです。コケが枯れる原因は他にあるのではないかと考えますが、正確なところは分かりません。
 菌類と言っても、様々な種類が見られます。下の画像は、苔神が栽培しているスギゴケのケース内に発生した菌類で、キノコのようなものや、花のように見えるもの、クモの巣のようなものもあります。 菌類が繁殖発生する場所も、培土、枯れた茎葉体、成長している茎葉体、昆虫の死骸など、様々です。
 
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 画像上:キノコのような菌類
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 写真上:花のような菌類
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 写真上:クモの巣のような菌類の中で発芽するスギゴケ

 菌類が発生しても、苔神はほとんど放置します。それでコケが枯れることはほとんどありません。稀に、枯れることもありますが、同じように菌類が繁殖している他のコケが枯れないのを観察していると、菌類が原因で枯れるのではなく、他に原因があるのではないかと考えます。また、菌類の繁殖を防ぐために、日に当てたり、乾燥状態にしたりすることがありますが、かえって枯らしてしまうこともあります。もちろん、コケの種類によっても菌類の影響は異なるかも知れません。
 苔神は菌類は全く分かりませんので、誰か、教えて下さる人がいれば、嬉しいです。
  By 苔神