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苔の研究レポート

028 スカシユリの苔玉 part 2

 昨年3月に制作したスカシユリのこけ玉、今年も芽を出しました。
 昨年3月3日、新潟市中央公民館での苔玉講習で、スカシユリの球根をこけ玉に仕立てたことは、レポート№025で報告しました。その後、5月10日には茎高1メートルを超えるまで成長して、自立していられるか心配だとコメントしましたが、どうなったのか、報告を忘れていました。
 
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   画像左:2015,5,10   画像中:2015,6,8   画像右:2016,3,23

 報告のおよそ1か月後、6月初めには大きな花が咲きました。さすがに自立することができず、支柱を立てました。(画像中)
 スカシユリの花は1か月ほど花をつけていましたが、やがて花は散り、冬にはすべて枯れ果て、球根を包んだこけ玉だけになってしまいましたので、外に放り出しました。

 つい先日、ふと気が付くと、こけ玉の中から、スカシユリの小さな芽が頭を出しているのに気が付き、室内の暖かい窓際に置きました。すると、めきめきと芽を伸ばし、ご覧のように丈夫そうな茎や葉が育ってきました。冬期間、茶色に変色していたハイゴケも新しい芽を伸ばし、少しずつ緑色が戻ってきています。
 球根は冬季に土から掘り出して、春に植え直すのがよいと聞いていますが、このまま今年も育ててみようと思います。時々、液肥(ハイポネックス)をやって、様子を見ています。花が咲くころに、またレポートしようと考えています。
  By 苔神