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苔の研究レポート

004_苔の庭 高柳町岡野町

 柏崎市高柳町岡野町の貞観園を訪れ、庭園の苔を見て来ました。
 この苔庭園は、天明4年(1784年)に貞観堂が建築された頃から作庭され始め、江戸末期から明治の初期に基礎が出来上がったと伝えられていて、それ以降、自然に繁殖する苔によって現在の景観が形成されたと言われています。この貞観園を管理している公益財団法人貞観園保存会の事務局長の今井さんに聞いてみると、庭園の苔に関して、人工的な植栽などはしておらず、週に3回、落ち葉拾いと雑草除去をしているだけとのこと。
 現地を訪れてまず感じたのは、この地域には自生する苔が豊富にあることです。参道の階段から貞観園の入口、庭園内のあらゆるところに、様々な苔が自生しているのを見て、本当に自然のままに苔が繁殖していることを実感しました。
 
 貞観園の参道と入口前
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 庭園内の風景
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 昭和12年に、貞観園は国の名勝庭園に指定されており、園内を歩き回ることが出来ないため、隅々の苔を観察することはできませんでしたが、手近な苔を見るだけでも、相当な種類の苔を観察することができました。
 幾つかの苔を紹介しますが、サンプルを採取することができないため、種の名称は断定的なものではありません。現地での観察と、画像による判断で種名を記載しています。種名まで分からないものは属名で表記しました。

 コスギゴケ Pogonatum inflexum   ナミガタタチゴケ Atrichum undulatum
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 ヤマトフデゴケ Campylopus japonicus  ヒメホウオウゴケ Fissidens gymnogynus
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 ウマスギゴケ Polytrichum commune  ハイゴケ Hypnum plumaeforme
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 アラハシラガゴケ Leucobryum bowringii ホソバオキナゴケ Leucobryum juniperoideum
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 シノブゴケ属 Thuidium  ツボゴケ Plagiomnium acutum
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 上記以外にも、たくさんの種類の苔が自生していたことは、言わずもがなというところです。何回か訪れて詳しく調査・観察したい思いは強いのですが、新潟からは遠いので、次回訪れるのが何時になるのか、今のところ分かりません。   by 苔神